タイと付点——音符を長くする2つの方法

前回のリズムのレッスンでは、1つ上の音符のちょうど半分の長さになる音符たちを学びました。この「半分ずつ」という仕組みはきれいですが、すき間も生まれます。3拍を表す記号は1つもありませんし、5拍を表す記号もありません。

そのすき間を埋める道具が2つあります。そして、この2つは入れ替えがきくものではありません。

付点は、直前の音符の半分を加える

符頭のうしろに置かれた付点は、その音符自身の長さの半分だけ音符を長くします。1拍分を足すのではなく、その音符がもともと持っている長さの半分を足すのです。

音符 もとの長さ 付点が付くと
4 6
2 3
1
½ ¾

3拍という長さはここから生まれます。二分音符は2拍、その半分は1拍、だから付点二分音符は3拍です。これは音楽でもっともよく使われる付点の形で、3拍の小節を1つの音符で満たす方法が必要だからこそ存在しています。

2つ目の付点は、1つ目の付点が加えた長さのさらに半分——つまりもとの音符の4分の1——を加えます。複付点二分音符は 2 + 1 + ½ で3½拍です。使われる場面は少なめですが、計算の仕組みは変わりません。どの付点も、その1つ前の付点が加えた長さの半分を加えます。

タイは2つの音符を1つにする

タイは、同じ高さの2つの符頭を結ぶ曲線です。意味はこうです。最初の音を鳴らし、2つ目は鳴らさない。代わりに、2つ分の長さだけ音を保ちます。

タイで結ばれた2つの四分音符は、2拍続く1つの音です。2つ目の符頭は「弾く音」ではありません。「保ち続ける音」です。

タイはスラーではありません。 スラーは異なる高さの音符のあいだに引かれる同じ形の曲線で、意味はまったく別です。なめらかに演奏する、ただしすべての音を鳴らす、という指示です。線の見た目は同じで、見分ける手がかりは線の下の音符が同じ高さかどうかだけです。タイをスラーと読めば、あってはならない音が1つ増えます。スラーをタイと読めば、鳴らすべき音がいくつも消えてしまいます。

なぜ両方あるのか

付点のほうが書くのが短くて済むのなら、そもそもタイは何のためにあるのでしょうか。

付点は小節線をまたげないからです。 ある小節の最後の拍から始まって次の小節へ続く音は、それぞれの小節に1つずつ、2つの音符として書き、タイで結ぶしかありません。小節線は1つの符頭がまたぐことのできない境界です。小節は拍の流れを紙の上に示すためのものであり、その線をまたぐ記号は、小節線が示そうとしているものそのものを見えなくしてしまいます。

そして、付点ではあらゆる長さを作れないからです。 付点が生み出せるのは、もとの長さの1.5倍、さらにその4分の3を足した長さ、というふうに限られています。5拍にあたる付点音符は存在しません。付点全音符は6拍、複付点全音符は7拍で、5はどこにも現れません。5拍伸ばすには、全音符と四分音符をタイで結んで書くしかなく、ほかの方法はありません。

つまり、付点は1つの小節の中で届く範囲の長さをコンパクトに書くための道具、タイはどこでも使える万能の道具です。音楽は同じページの上で、この両方を絶えず使い分けています。

よくある間違い

  • タイを2つの別々の音として読んでしまう。 2つ目の符頭は、すでにその中にいる無音です。
  • タイとスラーを取り違える。 音の高さを確かめましょう。同じ高さならタイ、違う高さならスラーです。
  • 付点が1拍を足すと思い込む。 付点は直前の音符の半分を足します。付点八分音符は1½拍ではなく、¾拍です。
  • 付点とタイの違いが耳で聞き分けられると思う。 多くの場合、違いはありません。付点二分音符も、二分音符と四分音符をタイで結んだものも、どちらも3拍続きます。どちらを選ぶかは、小節の構造をよりはっきり見せるのはどちらか、という問題です。

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このレッスンには練習ドリルがありません。その理由ははっきり述べておく価値があります。タップの練習が測っているのはいつ打つかであり、タイは打たないという指示だからです。「四分音符、四分音符」と「四分音符にタイで結ばれた四分音符」の違いは、後者に存在しないタップ1つだけ——タップのドリルは、それをミスとして採点してしまいます。

タイと付点が変えるのは、あなたが読めるものの範囲です。実際の曲はどれも数小節のうちにこの2つを使いますし、単純な音符の長さでは書けないリズムは、たいていこの2つのどちらかが働いた結果です。